ヤクルトスワローズ山田哲人選手という理想にして異端の強打者

山田哲人選手という異端の強打者

山田哲人選手という異端の強打者

山田哲人選手と言えばシーズン打率3割、本塁打30本、盗塁30個のトリプルスリーを複数回達成した唯一の選手として知られています。
また、平成生まれの選手としては初めて本塁打王に輝くなど獲得タイトルを並べるだけでもいかに非凡な選手であるかが分かります。
その上、身長180cmで体重は80kgに満たないなど、ホームランバッターとしては小柄に過ぎる体格で軽い身のこなしを誇り、盗塁や内野守備でも活躍している選手であることも忘れてはなりません。
ホームランバッターは隆々とした筋肉が自慢の選手が多い、という観念を破壊する強打者、山田哲人選手のバッティングにはどんな秘密があるのでしょうか。

「球を飛ばす」ことにはパワーだけでなく高い技術も活かされている

そもそも、一般的なホームランバッターはどのような理屈でボールをスタンドまで飛ばしているのでしょうか。
通常、ホームランバッターはスイングスピードを筋力によって高めることでボールに最大の力を伝えてボールを飛ばしています。
また、重心の移動を上手く行うことで腕の力だけではなく身体全体の力を使って打撃が出来ます。
この重心移動によるパワーを活用するためにはある程度選手にも重量が求められるため、これまでのパワーヒッターは立派な体格をしていたのです。
この二つの理屈を組み合わせてホームランを打ってきたのが従来の強打者でした。
そんなオーソドックスな打撃理論に比して、山田哲人選手の体格は細すぎます。
それでもホームランを量産できるバッティングのコツは、体格で劣るものの速いスイングスピード、しっかりとした重心の移動、そして打球の角度に秘密があります。

まず、スイングスピードですが筋力で飛ばすタイプという印象の立派な体格をしたT-岡田選手のスイングスピードを山田哲人選手は凌ぎます。
腕の筋力だけでなく、バットのトップをしっかり作るバッティングフォームから上半身の反り、しなりを利用してバットを振っているのがスイングスピードを実現した秘密です。
バットを上げて構えている時に右肩を引いてバットのグリップが頭の後ろ側まで引かれているところがポイントであり、しっかり身体がスイングと反対方向へと向かう動きが出来ているため、その動きを解除して元の姿勢に戻る反動も利用することが出来ます。
この動きが高速スイングを生み出しているのです。

また、山田哲人選手は非常に高く左足を上げてから踏み込んでスイングする、というバッティングフォームをしています。
しっかり右足に体重を乗せてから、一気に踏み込んで左足に体重を乗せ変えるという動きをすることでホームランバッターというには華奢な体格でもしっかり重心移動のパワーを発揮させているのです。
どの重心移動のタイミングが少しでも狂えば上手くパワーを打球に伝えることが出来ませんので、この打ち方を続けられているということはバッティングのタイミングについて取り方も非常に上手いことが伺えます。
また、内股の状態を長く維持することで身体が開いて回転によって生じる力が逃げて行かないこともバッティングフォームの注目すべきポイントです。

また、山田哲人選手はバッティングの際、ボールの下面を強く叩くことを意識しているそうです。
これによってバックスピンのかかった打球が高いループを描いて飛びます。
バックスピンはピッチャーの投げるストレートでも見られる回転ですが、スピンの効いたストレートは落ちない、伸びると言われることからも分かるように打球の滞空時間を延長させる効果が期待できます。
また、打球の角度を上げることでボールの滞空時間をさらに稼ぐことが出来ます。
あまり打ち上げてしまえば凡フライですが、山田哲人選手は理想的な打球角度である入射角45度を実現しています。

山田哲人選手の凄い技術はボールを水平に叩くレベルスイングによってボールの下を捉え、バックスピンのかかった滞空時間の長い打球を打つところです。
ボールを掬い上げるようなスイング、いわゆるアッパースイングはこれまで多くのバッターが力任せにホームランを量産する際に使ってきたスイングですが、こうしたあからさまな「ボールの軌道を上げる」スイングをしなくても打球がしっかりと上がり、ホームランを量産しているところが山田哲人選手の技術の粋であると言えます。

本当に打ち続けられている理由は類稀なるミート

山田哲人選手のボールを飛ばす技術を紹介してきましたが、これらの技術はとんでもなく難しいものです。
この独特の動きをしても頭やバットの軌道がブレない山田哲人選手のバットコントロール技術、それに裏打ちされたミート技術が山田哲人選手がホームランを打ち続けられている本当の理由です。
このミートを身につけるために、山田哲人選手は11種類にも及ぶ様々なトスバッティングをしていると言います。
歩きながら打ったり、8の字にバットを振りながら打ったりと試合ではしないだろう動きをしながらも正確にミートしていく技術こそ山田哲人選手の本当に凄いところです。

ヤクルトの超強力打線にあっても、勝負すればホームランを打たれるかもしれない、四球で逃げても盗塁されるかもしれない、という走攻守揃った山田哲人選手の存在感は群を抜いています。
毎年タイトル争いに絡む日本人トップレベルの打撃には技術が詰め込まれています。
体格で少々後れを取っていてもホームランが打てることを証明してくれた偉大なる打者の技術をひとつでも盗んでバッティングを上達させましょう。

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